雨が降り続き、ジトジトとした日々が続いていますね。この時期は特に食べ物が傷みやすくなることから、小さなお子さんがいるママや、妊婦さんは特に食中毒に気を付けていることと思います。
食中毒は、食べ物についてしまった、いろいろな細菌やウイルスが原因とされています。そのため、菌やウイルスの特徴に合わせた対策が必要になるのです。
今日はこの時期、プレママには特に気をつけてほしい“食中毒を引き起こす菌”と対処法をご紹介します。
■冷やしても塩に漬けても死なない「リステリア菌」
食中毒には、サルモネラやボツリヌス菌やブドウ球菌などによる細菌性食中毒、ノロウイルスやロタウィルスといったウィルス性食中毒などがありますが、特に妊娠中は“リステリア菌”に注意が必要と言われています。
他の細菌やウイルスの名前に比べてマイナーなリステリア菌ですが、川の水や動物の腸管内など、私たちの身近に広く存在する細菌なのです。
リステリア菌に発症すると、大抵の場合は軽症で済み、自然に治るとされていますが、場合によっては、悪寒・発熱・筋肉痛など、他の感染症(インフルエンザなど)と区別が難しいことも。重症になると、敗血症・髄膜炎・中枢神経系症状などを引きを超す場合もあるそうです。
リステリア菌は他の食中毒菌と同じように、加熱することで死滅しますが、他の菌と大きく異なる点は“4℃以下の低温や12%食塩濃度下でも増殖する”ということ。つまり、冷蔵庫に入れたり、塩漬けにしたりという保存方法は、リステリア菌には通用しないのです! 極めて厄介な細菌ですよね……。
とは言っても、そこまでナーバスになる必要はありません。健康な大人ならリステリア菌を多少摂取してしまっても、食中毒を発症することはあまりないんだそう。他の食中毒同様、食品の賞味期限や保存方法をきちんと守ることで、対処することができます。
そうは言っても、小さな子どもや高齢者、妊婦さんは十分に注意が必要です。特に、妊娠中に感染してしまうと、胎盤や胎児までリステリア菌に感染し、流産してしまったり、出産後の赤ちゃんにも影響が出ることが懸念されています。
アメリカで、平成22年にカンタロープ(メロンの一種)を食べた33名がリステリアによる食中毒で死亡しています。患者の多くは60歳以上だったそうですが、1人の女性患者が流産したとの報告もあるのです。
■流行っていても「妊娠中はキケン」な食べ物
リステリア菌による食中毒を予防するため、厚生労働省では妊娠中は特に以下の食品を避けることを提言しています。
・ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)や未殺菌乳
・肉や魚のパテ、生ハムやスモークサーモン
・コールスローなどのサラダ
なんだか、オシャレでおいしそうな食べ物が並んでいますね。欧米でよく食べられているこれらの食品は、“冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずにそのまま食べられる“という特徴があるため、海外ではリステリア菌の原因になりやすいことで知られています。
また、日本では加熱せずに食べることが多いため、上記の食品以外でも注意が必要です。ストレスを感じるほど神経質になることはありませんが、
・生野菜や果物などは食べる前によく洗う、
・期限内に、また開封後はなるべく早めに食べる
・生で食べられるものでも、加熱調理する
・冷凍できるものは、冷凍庫で保存する
以上のようなことを心がけましょう。
いかがでしたか?
最近は常備菜やジャーサラダ、食材の保存術などが流行していますが、どれも過信しすぎは危険です。妊娠中に必要な情報はしっかりとキャッチして、自分の身とおなかの赤ちゃんをリステリア菌から守りましょう!
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【参考】
【著者略歴】
※ 藤田光樹・・・ママ野菜ソムリエライター。独身時代に、野菜ソムリエの資格を取得。野菜ソムリエ歴・約10年。今までに、高級スーパー青果売り場・農園・ハーブ園などに勤務し、生産から販売まで、幅広く経験。現在は、2人の姉妹のママをしながら、野菜と食、子どもや暮らしに関する記事を中心に、野菜ソムリエWEBライターとして活動。忙しいママでも、野菜をおいしく楽しく取り入れられるレシピや暮らしのヒント、簡単に、親子で野菜を育てる楽しみ方などを提案しています。また、バナナソムリエとしても、レシピ開発や魅力を発信中。趣味の家庭菜園は、10年以上。埼玉で、薪ストーブを活用した木質バイオマスエネルギーによるロハスな暮らしを実践中。