クリスマスにはずせないものと言えば……。今や大手のデパートや人気スイーツ店などでその年のトレンドを取り入れた力作が登場し、毎年話題となるクリスマスケーキ。
そのクリスマスにケーキに使う定番フルーツと言えば、子どもも大人も大好きな甘くて色鮮やかなイチゴを思い浮かべる人がほとんどでしょう。
でも実はこのイチゴ、選び方を間違えると健康を害する危険性があるということをご存じでしたか?
そこで、野菜ソムリエの筆者がイチゴに潜む危険性と正しい選び方について、お伝えしたいと思います。
■日本の農薬使用量は「世界一」!?
ピカピカと形の整った、まるで宝石のような姿のイチゴ。でもこの美しい見た目は残念ながら自然に育った姿ではない、ということを知っておきましょう。
それは、他の農作物にも言えることですが、病気になるのを未然に防ぐために、農薬を使うことできれいな姿をとどめることができるのです。
農薬は身体への害を考えれば使わないにこしたことはありませんが、「じゃあ、農薬を使わないで育てたらいいのでは?」と思いますよね。
でも、そう出来ないのには、理由が2つ。
(1)日本特有の気候
日本は、高温多湿な気候のため、湿度のある梅雨時期などは、病気が発生しやすく、また四季があることで害虫も発生しやすい環境。
それを防ぐには、やはり農薬が、大きな手助けとなってくれるのです。
(2)消費者のニーズ
日本人は、清潔な国民性があり、他国に比べ見た目がきれいなものを好む傾向があります。
そのため、色が褪せていたり、虫食いの後があるようなものなどは出荷ができません。それでは困るので、農家さんも、そうなる前に農薬をまいてできるだけきれいな状態を保とうとしてしまうわけなのです。
この2つの要因もあり、日本は単位面積あたりの農薬の使用量が世界一と言われています。
■胎児に影響も!? イチゴに使われている殺菌剤に要注意
イチゴはケーキなどのデコレーションフルーツとして人気なこともあり、他のフルーツに比べてもより見た目の美しさを重視されるフルーツです。
そのため、他のフルーツに比べ農薬使用料が多く、価格が高いブランドイチゴなどは1シーズンで“60回を超える”農薬が使われると言われています。
殺菌剤も使われていて、残留量に注意を促すデータもあり、食べる量によっては、胎児に影響が出るとも。
WHOの2012年報告書では、「世界各国で新生児男性生殖器の異常発生率が上昇傾向にある」と記され、その原因として環境ホルモン作用を持った農薬の関与が指摘されています。
イチゴに使われる殺菌剤もこれに当たると言われ、EUでは残留基準値についてイチゴをはじめ、多くの作物で50~250分の1に厳しく規制。
ですが、日本は、先に述べたように農薬を使わざるを得ない理由もあり、イチゴは大きいサイズ1個食べただけで、EUの残留基準値を超えてしまうものもあり、子どもの急性中毒発症リスクがあるのだとか……。
■どうしたらいいの?私たち消費者ができること
もちろん、農薬を使うことすべてが悪い、というわけではありません。
イチゴを無農薬で栽培するのはほとんど不可能と言われるほど、栽培方法が難しいフルーツの一つで、市場に出荷する上で必要な手段となっているからです。
では、私たち消費者はどう気をつけたらよいのでしょうか?
スーパーで買うイチゴに、使用農薬の表示はありませんが、食の安全に関心が高くなってきている今、お店の人や生産者に聞けばこたえてくれるお店も増えてきています。
また、オーガニック食品などを扱うナチュラルフードショップなどでは、減農薬栽培と記されたモノを買うことができます。
子どもがいる家庭や妊婦さんは特に、食の安全意識を高くもち、きちんと説明してくれるお店や、こだわりのあるイチゴ農家さんから買うことをオススメします。
私たち消費者のニーズがあるからこそ農家の人たちはそのニーズにこたえるためにがんばります。消費者側の安全意識が高まれば、一般のスーパーでも減農薬ものの野菜やオーガニックのフルーツが増えていくことでしょう。
今日ご紹介したことをふまえながら、ビタミンCが豊富で、風邪予防や美容効果が期待できるイチゴを選んでみてください。
【関連記事】
※ コレはダマされる…!子どもが「サンタを信じて疑わない」クリスマスの演出2つ
※ 新事実!ママに「ハグされるのが多い」赤ちゃんに見られる驚きの特徴2つ
※ 偶然じゃなかった!「用事」があるときに限って子どもが発熱する理由